1年以上にわたる調停が、ようやく終わりました。永遠に、終わらないのではないか、そんなふうにさえも思えるような調停でした。
マスクをつけていた頃から、マスクを取るように。家裁の待合室はみっつ密。
典型的な発達障害の相手方の方。「仕方ないよね〜」と、側から見ている私は思ってしまうが、子どもがいて、家庭があって、という依頼者さんにとっては、そうはいかなかっただろうな。
とても、とても、大変だったと思う。
ご実家の援助や支えがなければ、実質ひとり親家庭のこのご家庭は、やっていけなかっただろうな。
すでに別居期間が4年以上と、長かったので、訴訟になっても、裁判所が判決で離婚を認めてはくれるが、訴訟の前に調停をしなければならない調停前置主義。
相手方さんが調停に来ないでくれたら、さっさと訴訟に進むことができるが、幸か不幸か、相手方さんは調停に来てくれた。代理人をつけて。
結果、算定表よりは多い養育費が払われることになり、それまで飛び飛びだった婚姻費用も、毎月支払われるようにはなったようだ。
あとは、面会交流。
これが厄介。時間と場所を決めて、さあ、会え、というわけにもいかない。人間だからね。
親は会いたいと思っても、子供は会いたくなかったり。
子供は期待しても、親はその期待に答えられなかったり。
難しいものである。
親子だからゆえ、なのだろう。
加えて、子供には、発達の段階や、ただでさえ、本人でさえ、よくわからない、思春期もある。
ただ、時間をかけて、ゆっくり、ゆっくりと、親子の距離を少しずつ、縮めてきたからだろうか。
最初はすごく消極的だった私のお客様も、最後には、面会を行うことや、別居親と交流することに、抵抗感を示さなくなった。
最初は、会わせることですら、とても、とても抵抗感を示していた。
それは、そうだろう。
一人でずっと、幼い子を育ててきたのだから。
でも、もしかしたら、お子さんにとって、唯一の、生物学的な父親、という存在を大切にしたい、という気持ちもあったのかもしれない。
それに、なにより、今は、未来。
授かったお子さんの未来が気になるようだ。
子どもは、男性と女性が交わらないと、授からない。
そういう意味では、とても、とても、貴重なご縁を、宝物を、授かった相手なのだ。
とは、言っても。
憎んだり、恨んだり、嫌いになったり、二度と会いたくないと思ったり、するのは、仕方ないよね〜
人間だもの(笑)
にしても、離婚相談を受けていると、いつも思うのが、なんで、こんなダラシない人に、なんで、こんなキッチリした人が?くっつく
つい、私も、調停委員も、今更、そんなこと聞いても仕方がないのだけど、どこで知り合ったの?とか、どこが良かったの?とか、なんで結婚することになったの??
と、聞いてしまう。
すると、大抵
大失恋をしたとか
婚約破棄されたとか
年齢が
子どもを生むリミットだから
モーレツアタックしてくれたから、とか
親が気に入ったから、とか
収入や勤務先や出身校が良かったから、とか
そんなんで結婚してしまうのですよね〜
んで、そのときは、恋の魔法にかかっているわけだから、全然、合わないことが、魔法のおかげでわからない(笑)
ま、そのおかげで、子どもを授かることができるわけなんだけどね〜
冷静でいたら授かりませんよね(笑笑)
全然タイプが違うのだから、どちらかにとって当たり前で、当然で、簡単にできることでも、
相手にとっては、初めてのことで、やったこともなくて、苦手で、できなくて、どうしてそんなことを求められるのかすらわからないことも多いようだ。
そんな、本当に異世界のようなところで育った二人が、全く違う価値観や、ものの考え方や、捉え方をする二人が、
なぜか、恋に落ちて、子どもをもうけ
家庭という、これまた、私にとっては、この現実世界で、もっとも難解で、困難なことを
二人でする
一人のほうが、よっぽど楽だ(笑)
なんで、こんなに違う二人が出会って、恋に落ちて、結婚までしてしまうんだろう、なんて
破局の末をいつも見ている私は思う。
これも
新世紀エヴァンゲリオンの碇ゲンドウの『人類補完計画』
ってわけなのかしら(←少し前に息子がエヴァンゲリオンにどハマりしてましたので、今更ながらで、全部観ました)