私が子供の頃

「親の離婚の話を聞かなくていいんだよ、聞く必要ないんだよ。
だって、夫婦の問題だから。子供には関係ないんだよ。
それに、子供が聞いたって、わからないよ。
それに、子供が聞いたら、自分の半分を否定されたような気持ちになってとても辛いから。」

って言ってくれる人はいなかった

今、その状態が起きている
私のクライアントさんのお子さんで

クライアントさんは
離婚を決意して
揺るがない決意だからこそ
私に依頼をして
離婚のことを進めている

しかし
離婚したくない
クライアントの配偶者の方は
その話を
しきりにお子さんにしているらしい

毎日、電話で
離婚したいと言っている親を説得してほしいのだの
どうやら頼んでいるらしい

これは
子供にとっては
とても過酷な依頼だ

そして
私は
これは
児童虐待にあたる、と思う

なぜなら
私自身が
自分が受けてきて
そう、思うからだ

子は
どんな親でも
どちらの親も
等しく
大好きだ

親が困っているなら
当然、助けたいと思う

だから
親に「助けて」と言われたのなら
無条件で
それに応える、応えようとする


その結果、が
私だ

最初から
介入することのできない問題だ
子供が、夫婦の問題には

それなのに
その、初めから無理なこと、負け試合に
そのことを知らないで
挑んでいる

そりゃあ
徒労感や無力感や自己無価値感は半端ない

その後の人生において
私は
常に
「自分が悪いのではないか」
と思うようになったし
「人の役に立たないと意味がない」
みたいに思うことがしょっちゅうだった

だからこそ
今、この仕事に就いているのだろうけど


だから
離婚をする親御さんには
何卒
声を大にしてお願いした


子供を巻き込まないでほしい


ただでさえ
子供は
親が離婚をする
ということだけで
とても、とても、傷ついている

さらに、それをなんとかしろ、は
とても酷なことである


そんなこと
子供ができるはずもない

夫婦関係が悪くなったのは
離婚となったのは
あくまで夫婦の問題である

要は
子供に「なんとかしてくれ」とお願いしている
親自身の問題である

自分が起こした問題を
子供に転嫁する、なんとかしてもらう、なんて

とても、とても、おかしな話ではなかろうか

離婚をしたくない親としては
おそらく
子供が頼んだのなら
離婚を希望している親が考え直すのではないかと考えているかもしれないが
そんなことは、ない

そういう
姑息なことを
すること自体
さらに
相手の気持ちを遠ざけている
さらにさらに
冷めさせている

まあ、離婚をしたくない親は
それどころではなく
子供のことなんて
考えられるような余裕は１ミリも残っていないのだろうけど
（私の親がそうだった）


ぜひ、子供に言ってあげてほしい

「親の離婚の話を聞かなくていいんだよ、聞く必要ないんだよ。
だって、夫婦の問題だから。子供には関係ないんだよ。
それに、子供が聞いたって、わからないよ。
それに、子供が聞いたら、自分の半分を否定されたような気持ちになってとても辛いから。
あなたは、あなたの人生、生活を生きていていいんだよ」

と

これは
私が昔に戻って、昔の私に言ってあげたい言葉だな